安い航空券の注意点

Q.格安航空券についての質問

次の連休に、旅行を考えています。できるだけ旅行費を抑えたいのですが、
今話題の格安航空会社(LCC)の利用を考えています。航空券代が大手航空会社より
抑えられることがとても魅力的なのですが、大手航空会社とどういった違いが
あるのでしょうか？サービスの違いなどもあるのでしょうか？
格安航空会社(LCC)を利用する際の注意点などありましたら、教えてください。

A.質問者への答え

学生であれば、とにかく安く旅行をしたいという人もいるかもしれません。
また限られた予算の中で、できるかぎり楽しむためには旅費（交通費）を抑えて
現地で多く費用を使ったほうがいいですよね。

安い料金で思っている以上の旅行をすることができれば、それ以上のことはないでしょう。
しかし、安い旅行をするということは、それなりのリスクがあるということを理解して
おきましょう。
特に安い航空券を利用する場合には、注意が必要になります。

最近では格安航空会社（LCC）などの格安航空券が一般的に利用されるようになり、
安い料金で飛行機を利用することができるということで、興味がある人は多いと思います。
探せば探した分だけ安い航空券を見つけることができるかもしれません。
それでも安ければ安いほどいいということはないでしょう。

それはなぜかというと、まず現地での到着時刻です。
到着時刻が、午後の場合には、その日はホテルに行って終わりということになります。
大抵の人は旅行の日程よりも一日観光できる日数が少なくなってしまうと感じるでしょう。
そういった理由から航空券が安くなっているということもあります。
また、直行で行ける場所にわざわざ乗り継ぎをして行くという場合もあります。
時間とお金のどちらを重視するかという問題になりますが、場合によっては
待機時間にお金を使ってしまったり、実は直行便のほうが安いということもあります。
安い航空券が安く販売されている理由と、条件を確認しておきましょう。

格安航空会社（LCC）は、すでに欧米や日本以外のアジア一部地域で市民権を得ており、
年々、利用者も増加傾向にあります。徹底的にコストカット行うことで知られ、
チケットの購入は基本的にはインターネットでのみ可能です。

店舗では経費がかかるため、取り扱わないのが通例で、コールセンター等も大きく構えていないのが一般的です。
従来の航空会社との違いとしては、
・機内食やドリンク、手荷物預かりといった無料サービスを行っていない。
・機内食やドリンクなど全てが有料で、事前に注文しないと用意しないLCCもあります。
　（一般的にネット予約で対応）
・航空会社に預けるスーツケース（受託手荷物）などは、重量に応じて完全有料制、
　もしくは一部有料制ならびに個数制限をしている。
・駐機する場所は、空港のなかでも施設から離れた場所であるのが一般的で、
　搭乗橋（ボーディングブリッジ）を使用しないため、駐機場を歩いてタラップを昇る。

以上のことから、できる限り手荷物は少なく、軽めに準備していくことをおすすめします。
なかには街の中心部から離れた郊外のLCC専用空港に降りたつこともあるので、移動距離も考慮する必要があります。

とはいっても、LCCを利用するメリットも計り知れません。
何より格安でありますし、最低価格保証を掲げるLCCもあり、どの航空会社よりも安く
目的地まで移動することができる魅力があります。
ホットディールという手法で、残席が多いと安く、逆に混んでいると高めのこともあるので、
とにかく早めに予約をとるようにします。
また、機上でゆっくり休みたい人にとって、機内食サービスは無用の長物ですから、
そうした点で、非常に合理的といえます。

LCC利用の際の注意点は、第一にキャンセルができない。
もしくはキャンセルしてもほとんどお金は戻ってこないという点にあります。
もちろん便変更には応じてもらえず、まずは手持ちのチケットを取り消して、
再度、予約購入し直すことになるでしょう。
遅延についての補償もないので、乗継便がある場合は時間に余裕をもたせないと危険です。
商用などで大切なアポイントメントがあるときは、特に気を付けてください。

また、機内サービスのなかでも例えばイヤホンや毛布、機内エンターテイメントなども
有料なので、機上での過ごし方にも工夫が必要です。
睡眠時の寒さ防止に上着などを持参すること、iPod や本など機内で楽しめるものを用意する こと、飲み物などをあらかじめ空港ゲート内で購入するなどの対応が必要です。

これからは選択と使い分けの時代。
時間に余裕があって、かつ旅費を抑えたい人にとっては、もってこいの乗り物といえます。
TPOにあわせて、LCCとフルサービスキャリアを使い分けることをおすすめします。

次のページで分かりやすくまとめて解説しています ⇒ LCCメリットとデメリット